火災保険って火災だけじゃなかったの?
この前ニュースで工場が爆発したってあったけど例えば自宅がガス爆発したときって保険って使えるの?
営業をしているとよくこういうことを聞かれます。
火災保険なので当然「火災」の補償はすべての契約についてきます。
ですが、それだけではなく「落雷」と「破裂・爆発」の補償も自動でセットされるんです。
火災、落雷、破裂・爆発の3点セットで補償になっていることが一般的で、いらないからといって落雷を外したりすることはできません。
それぞれの補償と事故事例
火災について
これは文字通り保険の対象が火災によって損害を受けたときの補償です。
また、火災以外にも火を消すために消防車が放水した結果、建物に水濡れ損害が発生した場合も支払い対象です。
火災がきっかけになって発生した損害はまとめて支払いの対象になると思ってください。
実際にあった事故事例
- 天ぷらをつくっていて調理油から出火した
- 電気毛布がショートして火災が発生した
- たばこの不始末で火災が発生した
などなど
事例のとおり、火災になった原因を問わず大体支払い対象になります。
当然の話ではありますが、自分で意図的に火災を起こした場合は保険の支払いにはなりません。
放火された場合は放火犯に賠償義務があるのですが、賠償金額の決定までに時間がかかります。
なので、一度自分の火災保険で保険金を受け取ってしまって、保険会社が放火犯に賠償金を請求する(これを求償といいます)というのが一般的です。
「落雷」の補償の説明と事故事例
「落雷」の補償は建物や周辺に雷が落ちて損害を受けると支払い対象になります。
建物に雷が落ちて建物が燃えるだけでなく、雷の結果発生した電気関係の事故も補償の対象になります。
ただし、機械類が雷で壊れたことを証明するためにメーカーに証明書等を作ってもらう必要があります。
実際にあった事故事例
- エコキュートが過電流で破損
- 屋根の破損
- パソコンが起動不能になる
といった感じの事故があります。
この事故事例のうち、エコキュートや屋根の破損は「建物」の火災保険、パソコンは「家財」の火災保険で対応となります。
「破裂・爆発」の補償の説明と事故事例
「破裂・爆発」は基本的にガス関係による事故が多いです。
実際の事故事例
- ガス漏れしてて引火
- プロパンガスのボンベが爆発した
自宅で発生することはなかなかないかもしれませんが、工場とか持っていらっしゃる方はもしかしたら聞いたことがある事故かもしれません。
類焼は自分の火災保険で
よく聞かれることなのですが、隣家から出火して自分の家に類焼(燃えうつった)した場合、自分の火災保険で対応しなければなりません。
これは「失火の責任に関する法律」というもので定められていて、意図的に放火したなどの重大な過失がない限り、類焼しても賠償の義務を負うことがありません。
木造建築物が多い日本では類焼がざらにあったそうで、賠償を求めても対応できないことがおおいことからこのような法律ができているようです。
類焼損害特約というものもありますが、それもまず自分の火災保険で対応した後、不足分のみ受け取ることができます。
しっかり火災保険に入っていれば類焼損害特約で受け取ることもできません。
ただし、爆発がきっかけで燃えた場合は基本的に賠償請求することができます。
さいごに
今回は「火災、落雷、破裂・爆発」についての内容でした。
このあたりの補償は
- 火災→文字通り
- 落雷→落ちて出火しそう
- 破裂・爆発→火が関係しそう
なイメージがあるので、火災保険を使えてもおかしくないかなという考えのかたも多いと思います。
次は台風等の記事を書きたいと思います。
ここから火災が全然関係なくなってきますが、火災保険で対応できるということを知っていただきたいです。
ここまで読んでいただいてありがとうございました。
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