自分が相談者。大切なのは予測。FP1級実技面接試験勉強法

FP1級

2022年10月1日にFP1級の実技面接試験を受け合格することができました。

点数は200点中の131点でした。

今回は私が面接試験までにやったことなどをまとめていきます。

勉強方法が確立されている試験ではなく、皆さん手探りの中勉強を進めていることかと思います。

今後受検される皆さんの役に立てれば幸いです。

勉強期間、時間について

大体3か月程度です。

学科の合格発表があってから真面目に勉強し始めました。

というか学科受検後に打ったコロナワクチンの副反応からくる頭痛が1か月近く続いてまともに勉強できませんでした。

平日は2~3時間、休日は4~8時間程度やっていたと思います。

自分の中で面接対策が仕上がってきたと思えたのは9月の中旬頃でした。

勉強に使った教材

テキスト

テキストはきんざいが出しているものしか現状選択肢がありません。

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Part1とPart2それぞれ10題ずつ掲載されているのですが、一回解説が出た話は説明が省略されてるのでインデックス必須です。

新版である2021年度版発売されました。

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個別論点を詳しく解説しており、収録問題数も2020年度版より多いです。

また最近の出題傾向にあるM&Aや医療法人についても掲載されています。

今後勉強される方は2021年度版は必須かと思います。

なお、発売したばかりなので多少の誤字脱字が見受けられます。

FP提案力の教科書

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基本的にはテキストより過去問をみながらこちらを使用していました。

譲渡所得の特例や事業承継税制など設例に出てきた単語をその都度こちらで確認する感じです。

Q&A形式で事例に対してどういった特例などが使えるか解説されています。

学科にも使える内容が多かったので学科勉強中で面接も考えている方は購入を検討されてもいいと思います。

難点は目次しかなく索引がないので目的のものを探すのがめんどくさいところ。

保険会社の相続・事業承継関連の説明資料

一部の保険会社がお客さまに説明する資料として相続・事業承継に関しての説明資料を作成しています。

テキストや強化書はFPが読むものとして作られていますが、保険会社が作成しているものはお客さまが読むものなので、比較的簡単な表現で書かれている部分が多いです。

基本的なことがメインで記載されているので深堀りするには向いてませんが最初のとっかかりに何度か読んでいました。

私はSOMPOひまわり生命の「相続・事業承継ハンドブック」を使用していました。

知り合いに保険を扱っている人がいるならこういう資料がないか聞いてみるのもいいかもしれません。

不動産について出している保険会社は見つけられませんでしたが、出しているところもあるかもしれませんのでツテがある方は一度聞いてみてください。

きんざいに掲載されている過去問

掲載されている分すべて印刷しました。

本番までにすべて見るつもりでしたが結局時間足らず。

Part1とPart2それぞれ2022年6月12日からスタートして2021年2月13日まで解きました。

それぞれ23回分解いたので計46回分+公式テキスト掲載分を解いたことになります。(23回分の中に一部公式テキスト掲載分も含まれています。)

勉強に使ったWEBサイト

過去問解説

1級FP過去問解説(2級と3級も解説中!)~ファイナンシャルプランナー資格の過去問を無料解説~ (fp1test.com)

学科のときの過去問道場レベルでずっと使っていました。

過去に出てきた実技の問題のポイントを解説してくれています。

設例の中で主題となりそうなものを中心に制度等を詳しく書かれているので参考になります。

同じ問題でもテキストと過去問解説さまで考え方が異なるところもあるので、一つの設例に対しいろんな考え方を見ることができる点でも見る価値はあります。

諸先輩方のnoteやブログの体験記

実技面接のリアルな展開を見ることができます。

実際の話の広がり方や受け答えをみるのに最適です。

特にテキストでは最初に挙げた問題点に対しての説明しか記載されていませんが、実際の面接では会話で進みます。

会話の感覚をつかめるのはリアルな体験談だけですので読むことをお勧めします。

また、模擬面接をし始めたころは面接官側がどのように質問するかわからなかったのでこれを参考に進めることも多かったです。

上述の過去問解説様の解説ページに対応した体験記がリンクされています。

勉強方法について

私が実技面接本番までにやった勉強方法についてです。

テキストを読む(2週間くらい)

何をすればいいのかわからなかったため、とりあえず公式テキスト読みました。

読み終わって思いました。

「こんなん無理でしょ」と。

1週目でも思っていたのですが、2週読んでも同じ感想。

まず試験のイメージがしにくくページが進まなかったのが苦痛で仕方なかったです。

原因は面接試験のテキストなのに会話してる感が少ないところにあるのかもしれません。

でもこのテキスト読みだけで合格された方もいらっしゃるんですから世の中すごい。

過去問を見ながら過去問解説とnoteを併用(1週間くらい)

印刷した過去問と過去問解説様のサイトと諸先輩方の体験記を並行して見ます。

解説されている内容や体験記に記載されている内容が設例にあればそこに線をひいたりメモを書いたりしてみました。

一旦絶望(3日くらい)

前述の勉強をやった結果、何も身につかず絶望。

過去問解説やnoteを見てもなぜその発想になるのか、noteに書かれてるような受け答えができるのか全く理解できません。

でも先輩方の勉強方法をみてもテキストを読んでるだけで特別なことをしているようには感じられませんでした。

3日くらい半ばあきらめの気持ちを持ちながらだらだらテキストを読む日が続きました。

過去問解説、noteを併用し書き出し発声練習(本番まで)

これが私が合格できた勉強法です。

設例を読んで書き出しと発声練習を本番まで時間のある限りやり続けます。

ここでやった手順としては大きく分けて次の5つになります。

  1. 過去問解説やnoteで実際に出てきた大きな単元(相談内容や問題点)を書き出す。
  2. その単元一つ一つについて解説を書いていく
  3. さらに掘り下げられることがないか探す
  4. その掘り下げた内容について書き出す
  5. 最後に面接で話をするように発声

例えば事業承継についての話がでていた場合。

  1. 大きな単元は事業承継
  2. 事業承継の概要を書く
  3. 事業承継の手法について掘り下げる
  4. 株式贈与、相続、事業承継税制の特例について書き出す
  5. 最後に発声

実際には手順3,4を何度も何度もループします。

自分で書いた説明に対してさらに質問してまた説明を書いていきます。

質問を派生させるのが難しい場合は過去問道場に出題されているものを使ってみるのもいいと思います。

やってみるとハマります。

沼に。

イメージ図

事業承継の手法についてやる場合のイメージ図です

この方法のメリット

面接で問われることが予測できるようになりました。

実際に私が受けた面接の流れ、体験談に書かれている面談の流れは次のような感じです。

  1. 問題点、相談内容をいう
  2. あげた問題点、相談内容のうち一つを取り上げて設例の場合どうなるか質問される
  3. それに対して答える
  4. 答えた内容に対して掘り下げられる(ここは設例関係なく制度内容など一般的な質問)
  5. さらに答える
  6. 2~5を繰り返す
  7. 一通り終わったら1に戻る

上の流れのうち2は設例に書いてあるので質問されるのは当然です。

ただ4についてはどういう感じで話が進むのかわかりません。

それに対応するためには質問をどんどん派生させる力が必要です。

この勉強を繰り返すことで質問を予測できる力が身に付き面接に対応できたと思っています。

実際にやってた写真

実際にやっていたのはこんな感じです。

設例への線引き。本番でもこの方法で印をつけました。
この設例に対する書き出し。各設例A4用紙4~6枚程度かきあげました

一通り書き上げたらこれをすべて読み上げます。

赤字部分が質問事項だと仮定して黒字部分を隠して話せるか確認。

私の場合、勉強した結果を紙に残したかったのですが印刷するのがめんどくさかったのですべて手書きです。

この作業の目的は質問を掘り下げてちゃんと説明できるようになることなので、Wordなどで対応するほうが圧倒的に楽です。

イメージは単語解説ページを作る感じ

上のふたつのページは実際に私が受けた面接で出てきた単語をまとめたページですが、解いた過去問はすべてこんな感じにまとめられるくらいには仕上げようと意識していました。

模擬面接(本番まで)

前述の書き出しと並行して模擬面接を受検生役と面接官役の両方で何度もやりました。

受検生側では制限時間に合わせて問題を読む練習、受け答えする練習になります。

面接官側では人の答え方を聞いて取り入れることができたり、自分とは違う考えを聞くことができます。

面接官役のメリットは自分が理解できていないことでも質問できるため、答えが返ってくれば自分で調べる手間が省けます。

便利。

でも答え返ってこなかったら一から調べないといけない。

困る。

自分の中で勉強方法が確立したきっかけ

絶望の中でぼーっと過去問を見ていた時に思いました。

「立場変えればよくない?」

今までFP受検生として問題を読んで悩んでいましたが、自分が設例に出てくる相談者Aさんの立場になります。

自分が相談者AさんになりFPから紙を渡されます。

「あなたの会社の課題点をまとめましたのでご覧ください。(これが設例)」

相談者の私はこんなの渡されても何のことかわからないので、設例に沿ってFPに相談することにしました。

というストーリーです。

相談者の気持ちになると一株当たりの株式評価額XXXX円ってどこから来るの?

譲渡制限株式って何?

という感じでどんどん疑問点が出てきて、これが顧客の相談内容につながることに気づき勉強の効率が上がりました。

もし勉強の仕方に悩んでいる場合は、一度自分自身が相談者Aになってみるといいかもしれません。

Part1を中心とした説明となっていますが、Part2の特例の説明に関しては同じ感じです。

ただしPart2独特の不動産の有効活用方法については過去問演習量が重要かと思います。

不動産投資の勉強や知り合いに不動産業者がいるなら考え方聞くのも参考になるかもしれません。

私は最後まで苦手でした。

やっぱりメンタルが大事

学科のときもでしたがほんとにメンタルにくる勉強です。

ネットで調べても有用な情報はほとんどありません。

テキスト読んでも意味わからない。

絶望しました。

でも私が持ってる勉強に対する考え方に何度も救われました。

「こんなん無理やろ・・・今はね」

さいごに

今回はFP面接試験の勉強方法についてのまとめでした。

学科以上にちゃんとした勉強方法が確立されていない試験です。

私もあきらめかけましたが最後までやり切って合格することができました。

面接体験談とともに今後の受検生の役に少しでも立てれば幸いです。

ここまで読んでいただいてありがとうございました。

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