【FP1級実技面接Part1】安定の事業承継税制。M&Aは少し触れるだけ。

FP1級

2022年10月1日にFP1級の実技面接試験を受けてきました。

その時の流れを記憶の限りあらわします。

今後の受検される方の参考となればうれしいですが、これが正解であるとは限りませんのでご了承ください。

今回の問題については下の画像をご覧ください。

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一般社団法人金融財政事情研究会 ファイナンシャルプランニング技能検定1級実技試験 2022年10月1日 Part1

利用許諾番号:2210K00004

面接前の問題を読み込んでるときの脳内

以下、すべて私の脳内です。

設例の全体を読み込んでるとき

わたし
わたし

(Part2やばかったし胃がキリキリして痛いしこっちは簡単にしてよ?

・・・X社の事業承継、貸付金1億円そのほかも普通かな。)

事業承継について考えてるとき

わたし
わたし

(Aさん100%株持ってるし運送業やし事業承継税制で問題なさそう。

75人従業員いて70人割り込むってあるけど売上15億と大口受注が予定されてるなら大会社でいけるね。)

貸付金について考えてるとき

わたし
わたし

(X社社宅と相殺して残り4000万円。

DESでいくか余剰金で支払うのもありかもしれんけど退職金の支給も考えたら無しかな。

含み損2000万と一緒に説明しよ。

今は社宅やから小宅使えんけど貸付金相殺してAさん所有になれば特定居住用宅地等ね。

200㎡しか土地ないから全体に80%減。)

そのほかX社について考えてるとき

わたし
わたし

(AさんもってるX社駐車場に倉庫建てるけど土地所有はAさんのままがいいか。

アスファルト舗装もしてないし小宅は対象外。

でも倉庫をX社が建てたら貸付事業用宅地等でいけるかな。)

※ここでミス

その他について考えてるとき

わたし
わたし

(長女への資金援助は教育資金贈与と家買うなら住宅取得資金贈与でOK。

後は職業倫理書いて重視するものインフォームドコンセントでおしまい。

土地転がしたら小宅使えるけど設例の時点では使えんから問題点としてあげんでもいいかな?

5分くらいで終わっためちゃくちゃ時間余った。

簡単な設例でよかった。)

実際の面接のながれ

()内は基本的に脳内での私の考えです

入室~最初の問までのながれ

わたし
わたし

(ノック3回)

失礼いたします。

ささくれモンブランと申します。よろしくお願いいたします。

(噛まなかった)

面接官
面接官

はい。おかけください

では、私から質問します。

まず、設例を読んでいただいたかと思いますが、設例の中で顧客の相談内容や問題点をできる限り多く上げてください。

わたし
わたし

はい。

まず顧客の相談内容として

X社の事業承継。

燃費等の上昇によるコスト増や労働力不足。

長女Cさんへの資金援助。

円満な遺産分割があげられます。

問題点としては

遺言書の作成。

納税資金の確保。

株価引き下げ対策。

生命保険の活用。

があげられます。

面接官
面接官

はい。わかりました。

貸付金についてのながれ

面接官
面接官

では早速、現在AさんとX社の間で社宅や借入金など資産が混在しています。

これらについて何か提案できることはありますでしょうか。

わたし
わたし

はい。

まずX社所有の社宅土地建物時価6000万円とAさんの貸付金を相殺しAさんの所有とします。

これによりX社では含み損2000万円も顕在化するので利益の引き下げになります。

残り4000万円についてはデットエクイティスワップ(わざとDESって言わないこだわり)の提案をいたします。

面接官
面接官

では、社宅をAさんのものとすることで何か相続税上メリットはありますか?

わたし
わたし

小規模宅地等の評価減の特例の対象となり特定居住用宅地等に該当することになります。

面接官
面接官

ではその時の計算については?

わたし
わたし

土地全体200㎡に対して80%評価減となります。

面接官
面接官

そうですね。

X社駐車場とその上に建設する倉庫について

面接官
面接官

先ほど社宅はAさんのものにするという話でした。

X社が使用している駐車場の上に倉庫を建設しようとしています。

これについてはどう思いますか。

わたし
わたし

土地をX社の所有にすると譲渡益が発生しますので土地はAさんのままでX社に倉庫を建ててもらいます。

面接官
面接官

そうすると土地と建物の所有者がバラバラになりますが?

わたし
わたし

借地権の認定課税が発生しますので土地の無償返還に関する届出書を提出いたします。

面接官
面接官

その場合の土地の評価額は?

わたし
わたし

使用貸借ですと

面接官
面接官

使用貸借?

わたし
わたし

え?申し訳ございません。

X社から賃料出ておりましたでしょうか。

面接官
面接官

いや今後ね。

今後どうなるかという話で。

わたし
わたし

失礼いたしました。

使用貸借ですと自用地評価額となります。

面接官
面接官

賃貸借では?

わたし
わたし

自用地評価額の80%となります

面接官
面接官

はい。わかりました。

では、X社が倉庫を建てる前この土地は相続税上どうなりますか?

わたし
わたし

ロープを張っている程度ですので小規模宅地等の評価減の特例は対象外です。

面接官
面接官

では倉庫を建てると?

わたし
わたし

貸付事業用宅地等となります。

面接官
面接官

AさんはX社株式100%持ってますよね?

わたし
わたし

(試験直前までみてたやつ・・・)

失礼いたしました。

特定同族会社事業用宅地等となります。

面接官
面接官

その場合はどのように計算しますか?

わたし
わたし

400㎡まで80%の評価減となります。

面接官
面接官

わかりました。

事業承継のながれ

面接官
面接官

X社の事業承継についてはどのような方法がありますか?

わたし
わたし

贈与や売買、相続がありますが多額の税金がかかりますので事業承継税制の特例を提案いたします。

面接官
面接官

ではそれについて手続きなど教えてください。

わたし
わたし

はい。

2024年3月31日までに認定経営革新等支援機関の指導・助言を得て作成した特例承継計画を都道府県知事に提出し、円滑化法の認定を受けます。

その後2027年12月31日までに対象の株式を後継者で贈与や相続することで発生する税金の納税猶予を受けられます。

面接官
面接官

それはやってしまえばずっと猶予?

わたし
わたし

廃業するなどの一定の条件で猶予されている税額すべてと併せて利子税の納付が必要です。

面接官
面接官

X社は設例にもある通り労働力不足の懸念があります。

今後M&Aの可能性もあるかもしれませんがそれでも提案しますか?

わたし
わたし

これはお客さまに提案して納得いただいた上での話になりますが、M&Aを行うことでオーナーは売却益を得られます。

この売却益をもって納税資金に充てることも可能ですので手法の一つとして提案いたします。

面接官
面接官

(ほーみたいな反応)

わかりました。

X社の株式について

面接官
面接官

X社の株式評価額はどうなりますか?

わたし
わたし

大会社ですので類似業種比準価額方式100%となります。

面接官
面接官

今後従業員が70人を割り込む可能性があることについては?

わたし
わたし

中会社になる可能性もありますが現時点で売上高15億円。

そのうえ大口の受注予定があるということで現時点では大会社の維持が可能かと思われます。

面接官
面接官

では株価引き下げ策を教えてください。

わたし
わたし

Aさんは長男Cさんに事業承継を考えておりますのでAさんへの退職金の支給。

X社は配当金を出しておりますのでこれを取りやめ記念配当などへの切り替えを提案します。

面接官
面接官

わかりました。

遺産分割について

面接官
面接官

遺産分割については何を提案しますか?

わたし
わたし

まずは遺言書の作成を提案します。

面接官
面接官

その種類について教えてください。

わたし
わたし

自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言があります。

面接官
面接官

ではどれを提案しますか?

わたし
わたし

一般的に利用されている自筆証書遺言か公正証書遺言ですが、それぞれの方式にメリットデメリットがございますのでお客さまに説明し納得のいく方を利用していただきます。

面接官
面接官

今回X社関連が多いですけどこのまま長男Cさんに承継することで何か問題はありますか?

わたし
わたし

遺留分を侵害する可能性があります。

面接官
面接官

ではどうしますか?

わたし
わたし

遺留分の民法の特例を利用しX社関連について固定合意、除外合意を行います。

面接官
面接官

では相続税の軽減について何か手法はありますか?

わたし
わたし

生命保険に加入することで現金預金を圧縮し相続税が軽減されます。

また受取保険金を納税資金に充てることも可能です。

面接官
面接官

わかりました。

最後のながれ

面接官
面接官

では最後にFPと職業倫理について教えてください。

わたし
わたし

はい。

顧客利益の優先。

守秘義務の順守。

顧客への説明義務。

コンプライアンスの徹底。

インフォームドコンセント。

能力の啓発。

があげられます。

(ここでアラーム)

面接官
面接官

ではその中でこの設例で重視するものとその理由を教えてください。

わたし
わたし

インフォームドコンセントです。

本設例においてはX社の事業承継や遺産分割についてなど、お客さまに説明しお客さまの理解や納得を得たうえでFP業務を行う必要があるからです。

面接官
面接官

以上で面接を終わります。

お疲れさまでした。

わたし
わたし

ありがとうございました。

失礼いたします。

さいごに

特別むずかしい設例でもなく、予想できる質問が多かったので自分の中ではかなりの出来だと思っています。

特定同族会社事業用宅地等を最初から言えてたら完璧だったのにと少し後悔。

基本的にはPart1については少し噛んだり詰まったりではありましたがPart2に比べすごく軽い気持ちで楽しんで面接を受けることができました。

Part2が心残りで引きずりながら控室へ行き解散となりました。

ここまで読んでいただいてありがとうございました。

この体験記に出てきた単語をまとめましたので併せてご覧ください。

前半に受けたPart2の体験記はこちらです。

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